いよいよ最終セッションです!(つるぎRPG開発プロジェクト)
【つるぎRPG開発プロジェクト~オリジナルストーリー創作ワークショップ レポート】
つるぎ町を舞台としたRPG(ロールプレイングゲーム)のオリジナルストーリーを創作するワークショップ(全4回)を、10月から開催しています。ワークショップには、町内外から高校生から40代までの男女25名が参加。12月9日に迎えた最終セッションの様子をレポートします。
セッション4
12月9日(土)いよいよ最終セッションです。前回の中間プレゼン、中間審査を経て、各チームで協議を重ねブラッシュアップされた内容が披露されます。
残されたわずかな時間、最後の準備にも力が入ります。
今回もチームごとに10分間のプレゼンテーションを行っていきます。審査員は、前回に引き続き、つるぎ町をはじめ、音楽座の俳優で脚本家である渡辺修也さん、アプリ開発会社(有)井桁屋の高久田洋平さん、また、実際にゲームを楽しむ当事者代表として、つるぎ高校生の高松功真さん、丸田結仁さんにもご協力いただきました。
いよいよプレゼンテーションです!発表の順番も話し合いで決めていきます。(ここからすでに戦略に基づいた勝負が始まっています・・・・・・!)最初をとるか、最後をとるか、はたまた?!
まず最初の発表は1班(チーム名:なし)となりました。発表前に「声を出していこう!」という気合い入れがあり、チームをはじめ会場全体もピリッと引き締まりました。
つるぎ町にある日本一の巨樹「エノキ」をシンボルにした物語が発表されました。エノキの霊力が弱って悪に支配された町で、よろず屋を営む主人公が町の困りごとを解決したり新たな出会いを経験したりすることで成長、また、平和な町を取り戻すという物語です。干し柿や半田そうめんなどの特産品も登場します。
次の発表は4班(チーム名:4’s ほうじゅ)です。白龍、黒竜が登場しますが、こちらは、剣山大権現のご本尊、倶利迦羅不動明王(くりからふどうみょうおう)が持つ剣に巻き付いている倶利迦羅龍王をモチーフとしています。異世界に迷い込んだ主人公が、つるぎの観光スポットに居る八匹の龍を倒していきます。オオムカデや大蛇など様々な八匹のモンスターが登場、それを天界の少女と力を合わせて倒していきます。YouTubeの広告風にアレンジされた内容紹介も印象的でした。
3班(チーム名:Honey)の物語では、「つるぎを持たないRPG」というコンセプトのもと、物語を進めたり敵を倒したりするためのポイントを獲得するミニゲーム、それから、ラストシーンでは天の岩戸神楽の舞の威力で悪を倒すなど、剣を交えず平和をとりもどす工夫がなされていました。プレゼンでは、エノキの化身である少女からの手紙が阿波弁で朗読され、会場全体を引き込みました。また、つるぎ町にまつわるものやカラーを盛り込んだキャラクターも印象的でした。
5班(チーム名:八百万工房)つるぎ町に残る多くの伝承や文化、そのそれぞれに神が宿るとし、まるで万華鏡のようなストーリーが披露されました。人間と鬼族がすむ世界で主人公の少女とパートナーの少年とのソロモンの秘宝をめぐる物語です。主人公はいろいろな経験を通じ、自分の中にある闇をも祓っていきます。そして、自分の存在の意味や意義を自覚し、卑弥呼の末裔として生きていく・・・・・・ボクシングの元世界チャンピオンや町にゆかりのある伝説の剣士も登場する壮大な世界観の物語です。
最後は2班(チーム名:チームときめも)です。チーム名にも現れているように、なんと恋愛シュミレーションゲーム!様々な職業や個性を持つ相手を選び、つるぎ町で観光や体験をすることにより、つるぎ町の魅力を発信します。相手との仲を深めていくことでハートがたまっていきます。プレゼンでは、チーム唯一の男性メンバーから、物語のキャラクターそれぞれの決め台詞の披露もあり、会場も盛り上がりました。
それぞれの発表のあとは、質疑の時間を経ていよいよ審査です。審査の基準は、そのストーリーを味わうことで「つるぎ町に行きたくなる」「ワクワクする」の2軸。協議の部屋では、主に、それぞれのストーリーの世界観、またつじつまが合っているか、また純粋に「おもしろい!」と思うかどうかなどに重きがおかれ協議されました。
約20分の協議の末、メイン会場に戻り審査結果の発表です。ドラムロールが流れるなか、「第1位は1班!」と発表されると、1班メンバーの歓喜の叫びとともに会場がどよめきました。
興奮冷めやらぬ会場では、審査員からの各班へむけた講評、それから、リフレクションへの時間へと続きます。
リフレクション(内省)の時間では、2ヶ月半にわたる今回の取り組みでの自分の気持ちを振り返りそれぞれチームで発表、そしてチームメンバーからフィードバックをもらいます。
採用、不採用、また順位にもかかわらず、チームメンバーと、しみじみと、そして時には涙しながら語り合いお互いをたたえ合う参加の皆さんの姿が印象的でした。
つるぎの魅力や課題を発見していただいただけでなく、参加者それぞれに気づきや変容があったのではないかと思います。
また、今回の最終セッションについては、一般公開としたところ、各メディアの方を始め、町内外の多くの皆さんにオブザーブ参加いただきました。各班のプレゼン後の質疑の時間にも、客席からも質問が寄せられてとても盛り上がりました。
審査結果を待つ休憩時間には、オブザーブ参加の皆さんが各班のメンバーのもとで、それぞれのストーリーへの感想を伝えたり激励している様子などが見られました。
今回ファシリテーションを担っていただいた巴山雄史さんからは、参加者の皆さんへ最後に「多様な人たちと一緒に 誰もやったことがないことに挑戦する」というメッセージが贈られました。
このオリジナルストーリー創作ワークショップは、まさにそれを体現したものでした。初めて会った多様なメンバーとともに、RPGのストーリーをつくるという経験、それに皆で果敢に挑戦しました。
戦争やコロナ禍など、予測不可能なことがおきていて、これまでの経験ばかりに頼ってはいられないこれからの時代。参加者の皆さんにとって、また、見守っていただいた皆さんにとって、今回の経験がこれからの指針になることを願っています。
つるぎRPG開発プロジェクトの第1幕である「オリジナルストーリー創作ワークショップ」は、たくさんの方に応援をいただきました。ワークショップはこれで終了ですが、RPG開発プロジェクトはまだまだ進んでいきます。今後は1班の案をもとに、アプリ開発会社の方とともに詳細を詰め、来秋のゲームアプリのリリースを目指します。それまでにも、さまざまな企画を準備中です。またこちらでもお知らせしますので、お見逃しなく!
これまでのセッションのようすはこちら
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